JL4CVB's Radio

私の使用している/していた/すると面白そうな(ぉぃ)無線機です。キットとか自分で手を入れた無線機じゃないと 余り書くことがありませんが...

  1. OHR100
  2. P-7
  3. IC-750A
  4. IC-3N
  5. FTV-707
  6. IC-270
  7. TS-930(おまけ)
  8. そろそろ自作かな → 現在休止中
  9. 参考文献

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OHR100 (10MHz,CW,5W)

Oak Hills Research 社のシングルバンドトランシーバーです。安価なキット($99+送料$20)ですが、通常の使用には耐える性能を持っています。

OHR100 ブロック図

ICを多用して部品点数の削減を図っていますが、その割にはまあまあの性能です。きっちり調整をとれば 感度的には通常の無線機と同様に使用できます。但し 選択度や多信号特性とかインターセプト等の点では値段相応の性能ですので、ATTを入れるか 運用時間に合った感度に合わせておくかしましょう。


受信部

LC BPF

簡単な LCフィルタと 2段バタワースフィルターで構成されています。このバタワースフィルタは計算上QL=65程度あり、コイルのQ(約160)と比較すると5〜7dBの減衰がありますが、昼はやや減衰が多く、夜間はあと6〜10dB落としたいところで、やや中途半端な気がします。まぁATT入れれば済む話なんですが...リターンロスブリッジが邪魔で入らないんです(苦笑)

MIX

19.1〜19.17MHzを混ぜて、9MHzのIFを得ます。ここで用いられているNE602は preMIX,TX-MIX,DETectにも用いられます。

VFO

LC発振(Cはバリキャップ)で3.1MHz〜3.17MHzをだしてます。QRHがかなりある筈ですが、周波数をきっちり測る基準がないのであまり目立ちません。どーせ人の少ない10MHzだし(爆。

OSC, preMIX

16MHzの発振とVFOとの混合、両方合わせてNE602でやって19.1〜19.17MHzを得てます。図では省略してますが、この次にバタワースフィルターが来ています。

IF Filter

4素子のラダーフィルタで、接続するコンデンサをバリキャップにすることによって帯域幅を可変にしています。最も狭帯域にしたとき 400Hz@-6dBですが、さすがにスカート特性は悪く、同様の構成の無線機(Nocal40A)のデータを借りれば 1.5kHz@-30dB 程度と予想されます。ただ、市販の無線機に用いられるCWフィルタの特性は

ですから(IC-750Aの説明書より抜粋)、周波数の揃った6〜8素子であれば デュアルコンバーションで9MHzIFの500Hzフィルタしか持たない いわゆる普及型無線機と遜色ない選択度を得られる可能性があります。いやはや、なんともアレですね...

IF AMP

MC1350Pのみです。が、これ一つで利得50dB・AGC範囲70dBくらいとれますので、まあ十分なのかもしれません(NFは無減衰時で6dBもあるようですが)。それにしても手の抜きかたが上手い...

DET,OSC

検波用のOSCと合わせて NE602を使用しています。ここに水晶と一緒にぶら下がっているコンデンサでBFOを調整するのですが、最適な点が判りにくく結構苦労します。「周波数を上げると音が下がるように」調整しろというのは解るとしても、「帯域を狭くしても信号の減衰があまり無いように」ってのはねぇ...

AGC

DETの出力(AF)をLM324Nで電圧増幅させ、MC1350Pの利得を制御しています。

AF AMP

National Semiconductor社のLM380を使用しています。出力こそ取れるのですが 利得はLM386より小さく(x200に対してx50)、もう一段AF増幅を加えるか、LM386に変えるか、ポジティブフィードバックをかけてゲインを稼ぐ必要が有りそうです。ポジティブフィードバックに関してはLM380のpdf文書 をご覧ください。


送信部

OSC,MIX

preMIXによる19.1MHzとOSCの9MHzを足して10.1MHzを得ています(OSCとMIXをNE602一つでこなしています)。次段の前にバタワースフィルターがありますが、メリケンには FCZコイルのような便利なものはないんでしょうか...

DRV,PA

2段目 2N3866のエミッタ抵抗を可変とする事により、出力を操作しています。

ファイナルは2SC2078で、最大6〜7W出せるようです。フルサイズのDPと組み合わせて使っており、呼ぶ分にはそう苦労しません。CQ出して呼んでもらえるかが問題ですが。


ちなみに現在は、スピーカを鳴らせるAFアンプとRFゲイン調整を追加したOHR100Aが出ています。内部はかなり違うようで、これなら昼夜を問わず使えるのではないでしょうか。

(1997-12-26) リターンロスブリッジを追加。これでSWR計を持っていかなくてもアンテナの状態が判ります。

(1998-01-10) New Year Party にこいつで出てきました。コンテスト時の7MHzに近い混雑(300Hzおきに居る!)というのは予想外でしたが、夕方になって少し落ち着いたところでCQを出すと 幾らか呼んでもらえました。ツボに填まれば呼んでもらえそうです。

(1998-04-14) バリキャップに掛ける電圧をボリュームで制御することによってCを変化させ VFOとしているわけですが、このボリューム部分を改造してチューニングが楽にできるようにしました。

VFO改造前後

pngの絵(for Lynxer)テキスト絵も置いておきます。


P-7 (7MHz,CW,0.7W)

とあるミズホコレクターな人から譲って頂きました。現行機種 P-7DXの試作版だそうです。確かに、無骨な見かけは試作機のそれです(写真追加予定)。これもまた感度は十分なのですが、まず IFフィルタの帯域がSSBなみに広いのが致命傷です。

受信部IFには3SK73というデュアルゲートFETを使用するなど ノイズの少ない構成と思ったのですが、OHR100と大差ないようです。7MHzではNF<10dBの構成なら差が出ないんでしょう。送信も出来るSWL機くらいに考えた方が無難です。


受信部

RF AMP

3SK73によるアンプです。7MHzなのに プリアンプを入れてインターセプトポイントを悪化させるというのはちょっと...

入力に1段、出力に2段 さりげなくフィルタがついていますが、東アジアの短波放送をブロックするなら 入力にこそ強力なフィルタが欲しいところです。

ちなみに、AGCによる利得制御を受けています。

MIX

2SK192Aによる単純なミキサで、「ビギナーのためのトランシーバー製作入門(SSB)」にある回路と同じ構成です。

VXO

9.151816MHzの水晶を用いて発振させ、それを2逓倍して18MHzにしています。

IF Filter

疑惑の(笑)フィルタです。

IF AMP

3SK73×3、うち2つがAGCによる制御を受けています。

DET

2K60×4による検波器です。ノイズの少ない方式を取っているんですが...

AGC

こちらはIFの段階で増幅+AGC検波+増幅を行っています。

AF AMP

TA7368Pを使用しています。


送信部

SN16913でVXOとOSCを足しあわせ、これを3SK73と2SC2053で増幅して出力700mWを得ています。VXOとOSCが受信部と共通なので、電圧降下さえなければ送受信の周波数ずれは起こりません。

また、2SC2053を2SC1971あたりに変更してコレクタ電圧を12Vにすれば、5w程度へのQROが可能でしょう。


ところで、なぜミズホは電源を9.6V(内部ダイオードの降圧により、内部は8〜9V)にしたのでしょう?ピコとの共通化か3SK73の関係だと思いますが、12V→9vとするときの電力の無駄がちょっと痛いです。

#素直に9.6V電源使えって?そっそれは...

(1997-12-22) RFフィルターとしてバタワースフィルターを作成しました。QL=70で設計し、コイルにはT37-#6にφ0.32の線を40回巻いています(コイルのQ=200〜240とすれば、損失は3dBくらいかな)。ATTの代わりに入れてしまいましょう。

(1997-12-26) AGCの時定数をいじってみました。AGCアンプのコレクタについてる1uFと10kΩの直列接続が時定数(1.5秒)を決定していると思ったので、抵抗を可変にしました。が、あまり変化があるようには見られません。しくじったかな?

(1997-12-27) 22日に作成したフィルターを入れてみました。調整も一応取ったのですが、7.2MHz前後の放送が無いとその威力が判らず、ほとんどATT状態(笑)。この置き換えは正解でした。


IC-750A (HF,ALL-mode,50W)

IC-760とほぼ同じ構成と聞いて、中古で購入しました。電源内蔵にして大き目のバックパックに入り、根性さえあればこれで移動運用できます ('95の高知移動の際には、これ+ベンチャーを徳島まで持っていきました ^_^;)。

流石に昔のとはいえ最高級機(780の出る前の話です Hi)、CWの運用にはナカナカの地力を発揮してくれます。が、音は悪いです。ノイズが「コー」という感じの高音で、信号も割れた感じがかなりします。

また、なぜか10MHzだけ送受信音がノイズ交じりの酷いものになっています。どうやらPLLの4分周(10.24MHz)が悪さをしているそうなのですが(JH8ZGN 伊藤さん、TNX)さあ直そうかと思ったところで勝手に直ってしまいました。

SSB? さあ...交信の記憶が希薄なもので。


IC-3N (430MHz,FM,3〜5W)

古いハンディ機です。パケット通信でのチャットには欠かせません。

KPC-4JB (TNC)

IC-3Nと組み合わせてパケット通信しています。2ポートが売りなんですが、片方しか使用していません。なんでこんなの買ったんだろう...(答:先輩に乗せられたから)。


FTV-707 (28→144MHz,ALL-mode,10W)

FT-707につける28MHz→144MHzトランスバーターです。TRX制御をいじってICOM機を親機に出来るようにしましたが(ALCのお陰で、取りあえずパワーの調整しなくても3wくらい出ます)、下宿では144MHzに出る機会が無いので眠ったままです。25k円くらいで買ってくれる人いませんか?(爆


IC-270 (144MHz,FM,10W)

祖父から頂いた、2mFMのモービル機です。開局当時(といっても'93春ですが)保証認定が受けられたので、これ幸いにそのままにしています。大阪では使い道が無いので、広島の実家に置いています。


TS-930 (HF,CW/SSB,50W) 私のではありませんが...

後輩が今更ながら買ってしまいました。IFフィルタの効きは(IC-760等と比較して)甘いのですが、受信音の良さ(特に、落ち着いた感じのするノイズ)は一級品で、マイク片手に「じゃっぱ〜ん」とがなるのが好きな後輩には似合うやもしれません。聞けば高校のクラブで触って以来、入手を考えていたそうです。

マイクにかじりついてる方にもいませんか? TS-830や930を愛用する「トリオ党(ケンウッド党にあらず)」。


そろそろ自作かな→ 休止中です


参考文献

トロイダル・コア活用百科 (山村英穂著、CQ出版社)

ビギナーのためのトランシーバー製作入門 AM/SSB編 (千葉秀明著、CQ出版社)


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