無線機自作・運用計画

ここでは移動用の無線機を作って運用するまでの足跡を書いていきます。


注意事項

この頁は時系列を重視して書かれており、新しい物ほど下にあります。回路を変更した場合は変更箇所へのリンクを張っておきますが、完全ではないことをご了承ください。


考えているスペック


電源完成 (2000-05-27)

秋月で売られていた 端子付きNiMH電池を10本買い、

のような二種類の配置ができるようリレーを付けました。こうすることで充電用電源の選定を楽にすることが出来ます(充電には1.65V×セル数+1〜2Vが必要なので、直列10セル相手なら18Vが必要なんです)。

リレーはオムロンの小型リレー G6H をラジオデパート3Fの斎藤で入手しました。コイルの感度が良く(12V版で11mAくらい)流せる電流も大きい(1A)ので 送受信切り替えにも使えそうです。

2000-07-12追補)しかし発熱の大きさはどうにも止められないので、この方法は止めることにしました。充電電流を押さえることで充電に必要な電圧も下がりますので、そう問題になることもありますまい。
電池のシリアル・パラレル変換
注意:この回路は 実験していません。しかも変更予定です

電源スイッチを1回路1接点に変更:2000-07-02
2回路2接点スイッチ付き小型ボリュームに交換:2000-07-07


パネル完成 (2000-06-04)

パネルへの配置が完了ました。
  1. 既に空いている穴に部品を付ける
  2. 新しく付ける部品を配置する
  3. 実際に手で触り、他の部品が邪魔にならないか確かめる
  4. 穴を開ける
ということを何度も繰り返したため、まる二日掛かってしまいました。

特徴は以下の通りです。

特に最後のがいいでしょ。

使用部品


自作機前面の図
前面を後ろから見た図
自作機を上から見た図


PK-3 封入 (2000-06-11)

ケースを先に作ってしまった以上、いかにサイズを削るかという命題と常に戦わなくてはなりません(覚悟の上です)。

そのためには前面パネルにも回路を組んでしまえということで、まずはPK-3を核とするキーヤー回路をイヤホンジャック部分に組み入れました。

可変抵抗を20kに変更:2000-07-03

イヤホンジャックに組んだキーヤー回路


BFO回路失敗 (2000-06-18)

周囲への回り込みを防ぐため、BFO回路は電源の後ろ、1cm弱の隙間に入れてしまう予定です。そのために作ったのが下の回路ですが、発振させてみた結果は失敗。ううむ...
BFO回路


送受信切替・AF増幅・メインスイッチ変更 (2000-07-02)

送受信切り替えにはリレーを使います。オムロン製G6H の12V版は消費電流が11mA程度と少なく、2回路2接点のため高周波と電源を一度に切り替えられますので、トランジスタやダイオードを使うより簡潔かつ省電力と思います。

また、リレーと平行に220uFの電解コンデンサを入れ、セミブレークイン動作をするようしています。

AF増幅回路は寺子屋#94を基にした 2SC1815ベースのもので、これをボリュームの隙間に入れました(下図参照)。こういう僅かな隙間に入れる用途にはICよりディスクリート素子の方が適していますね。
AF AMP circuit AF AMP with Volume

上の写真にも有るように、ボリュームに付いたメインスイッチを2回路2接点から1回路2接点に変更し、スペースの有効化を計りました。これに伴い、電源周りの回路も少し変更予定です。

しかし、2回路2接点スイッチ付き小型ボリュームが使えそうなので元に戻すことにしました (2000-07-07)。

Charge or Main
注意:この回路はまだ実験していません。


PK-3の可変抵抗変更 PK-3メモリスイッチ変更 (2000-07-03)

PK-3は速度調節に可変抵抗を使いており、抵抗値が高いほど速度が遅くなります。説明書では100kΩの可変抵抗を使用すると書かれていますが、実際には20kΩで十分です(このとき 約10WPM)。

あとはPK-3のメモリスイッチを大きい物に変更しました。2秒押すという動作が要りますので、小さくて押しにくいスイッチは余り宜しくありません。


逆差し保護機能の検討 (2000-07-05)

電源の+−を逆に指してしまったときの保護回路としては逆方向のダイオードに流してヒューズで切る方法や ダイオードブリッジを使う方法が主ですが、リレーを使ったこんな方法を考えています。Vcc, GND同時に切れるのが特徴ですが、ちょっとリレーに頼りすぎという感がして......大丈夫なんでしょうか(ぉぃ)

ラッチングリレーを使った回路を考えてみましたが、非常に危険だと解ったので消去しました。
Bridge circuit
注意:通常リレーを使った回路を 2000-07-09 に実装しています。


コンピュータ&縦ぶれキー入力 (2000-07-06)

コンピュータによるキーイングをPK3と並列に行いたいと考えています。片方が接地しており 入力側に電流があまり流せないという条件のため、ダーリントン型のフォトカプラ(TLP627を使用)が必要のようです。
Keying circuit Keying Unit


メインスイッチ再変更 (2000-07-07)

2回路2接点スイッチ付きの小型ボリュームが使えそうなので、電源・充電回路は最初の単純なバージョンに戻す方が良さそうです。
New Volume with 2x2 switch


ブレークイン回路改良・逆差保護実装 (2000-07-09)

リレーによるセミブレークインばかりに気を取られて、符号に合った+12Vの出力回路が無いことに気が付き、慌てて実装しました(駄)。
Semi and Full QSK

また、2000-07-05にある回路を実装しました。いちおう動いてはいるようです。

これで非RF部は充電回路とバッテリーの接続以外は完成しましたので、そろそろまとめの回路図でも描かなければ...


制御部(ほぼ)完成記念回路図・実体図掲載 (2000-07-10)

といふわけで、回路図と実体図です。
充電回路部分を変更しています
Control ciucuits
Backside of Front panel


充電回路の変更 (2000-07-12)

発熱の問題があるため、2000-05-27に決めた充電時の電池並列化は止めることにしました。

15V程度の電源でバッテリー5本×2並列を充電すると、充電電流を0.15Cとしても 1600mAhの2並列だから 3200×0.15=480mAとなり、放電後の電池の電圧が一本当たり1V(5本で5V)とすると (15−5)×0.48=4.8Wattsの熱が出ます。

充電時に 5本×2並列となるように決めた元々の理由は充電池10本を充電するには電源電圧が15Vでは低すぎると考えたからです。 しかし電池の資料(トランジスタ技術1999年12月号など)を見ると、充電電流が少なければ充電池の電圧が余り上がらないことが見て取れます。

こうなると充電の制御をどうするかが問題となりますが、ここは秋月で売られていた電流積算型バッテリマネージャを使えば何とかなるでしょう。

あとは過電流と逆流を防ぐ機構さえあれば大丈夫そうです。